理事長所信

一般社団法人網走青年会議所
第70代理事長 柏崎 尚史 2021年度 理事長所信

「希望の炎を燃やし、誰もが誇れる地域の創造」

【はじめに】
2016年5月、私は網走青年会議所に入会させていただきました。最初は「青年会議所とは何をする団体なのか」「自分になにかプラスになるのだろうか」と思いながらただ漠然と参加するだけでした。しかし、そこには一つ一つの物事に真剣に向き合いながら切磋琢磨している会員の姿がありました。卒業例会でもっとJCがやりたかったって本気で泣いている先輩の姿がありました。その一瞬一瞬に胸が熱くなる思いが込み上げてきたことを覚えています。今日まで多くの出会いがあり、そこには必ず私を成長させ、背中を押し前進させてくれる先輩や仲間がいました。青年会議所で学べることは数多くありますが、そのどれもが誰かに与えられるものではなく、自らの手で掴んで挑戦して成長していくものだと思います。あらゆる機会から価値を見出し、自分自身の成長をもって組織を強固なものとしていけば、我々に出来ないことはないと私は確信します。ただ青年会議所にいるだけでは何も変わりません。何も変える事はできないのです。誇りあるJAYCEEとしての自覚を持ち、己に打ち克ち行動し、今の自分に満足する事無く、希望溢れる網走を仲間たちと共に創造しましょう。「明るい豊かな社会」を実現できるのは我々しかいません。1952年の創立以来、この網走青年会議所を今日まで69年という永きに亘り先輩諸兄の不断の努力により組織が存続し、明るい豊かな社会を築くため、そして地域の発展のためにご尽力を頂いたことによるものであることを、心より敬意と感謝の意を申し上げます。永きに亘り紡いできたこの想いを次の世代へとしっかり伝承していくことの責任と覚悟をもって、70期目である網走青年会議所運動を邁進していくことをここに誓います。

2020年、世界的な新型コロナウィルスの感染拡大により、我々が住む日本、北海道、そして故郷である網走にも甚大な影響が与えられています。昨日までの日常が失われ、今までの当たり前が変化し、「新しい生活様式」によりこれからは異なる生活スタイルが一人ひとりに求められる時代へとなっています。地域の産業も大きな影響を与え、様々な業種に関わる人々が先の見えない不安を抱え生活をしている。網走青年会議所の運動にも大きな影響を受け、事業の中止や延期などを余儀なくされたが、我々の運動は止まることはなかったのです。テクノロジーを駆使して、新たな運動展開が可能であることへの気付きが更なる成長へと我々を導いてくれるのです。いかなる時もピンチをチャンスに変え、我々の使命を全うすることこそが青年会議所であります。

網走青年会議所は、明るい豊かな社会の実現に向け運動を展開しております。現代における明るい豊かな社会とは、物質的な豊かさだけではなく心が豊かな社会、個人が希望をもてる社会であります。止まっている時間はありません。この国難ともいわれる事態に目をそらすことなくまず我々が大きな希望をもち、市民一人ひとりの希望に明かりを灯そうではないか。

青年会議所は人の運命を変える団体である。私はそう信じている。

【地域とひととつながる広報】
これまで網走JCは69年間の歴史の中で、地域に根差した運動を推し進め、時代に即したツールを活用して力強い情報発信に努めてまいりました。我々は地域や社会を巻き込み、市民の意識変革を目指す団体ですが、地域での知名度や存在がまだまだ周知されていない現実があります。素晴らしい事業を構築し運動しても、地域に理解され市民に共感していただかなければ、人の意識を変え協働することなく、明るい豊かな社会を実現するための運動には繋がらないと考えます。昨今、SNSを始めとするデジタル技術の進展により、様々なツールを用いて多くのひとに広く情報を発信できるようになり、網走JCもホームページ・SNS・映像などのツールを活用した広報活動で我々の運動を発信し、当会議所の価値を高めてまいりました。網走JCが地域の未来を牽引するリーダーであることをさらに地域に周知していくためには、様々なツールを活用するための調査研究を行い、我々の運動のより良い発信方法を見出すことが必要不可欠であります。網走JCと市民を結ぶ広報を行うことで更なる地域への発信力を向上させ、多くの人から共感をいただくことが、より良い相乗効果を発揮し我々の運動をさらに加速させ、地域とそこに住むひととの大きな信頼関係を築くことが出来るのです。そして、北方領土問題に対しては、解決を願う我々の意思を積極的に伝え、我々日本に生きる国民一人ひとりの問題であるという当事者意識の醸成に努めたい。そのために、我々が確固たる国家観をもち、率先して行動する姿を見せることで、風化させてはならないという意識のもとに共働していきます。

【一人ひとりが輝ける組織へ】
青年会議所は事業や例会を構築し運動していくなかで、我々が思い描く可能性を「かたち」にして行くための議論の場である諸会議により実施へと至る過程が重要であります。総会、理事会など、各諸会議を大切にしながら各事業に取り組んで参りました。粛々と当たり前のことを当たり前に遂行できるよう、抜かり無い準備と絶え間ない努力が議論を活性化させ、より良い運動を展開していくのです。また、青年会議所運動における組織連携の向上を図るために、情報の共有がしやすい仕組みを確立することで、会員一人ひとりが運動への意識向上につながり、さらに組織力を兼ね備えた組織運営が出来るのです。組織運営の根幹である諸会議の下支え、記録保存や会員間の情報共有など様々な庶務が円滑に進むことで、組織全体の好循環を生み、我々の運動はさらに大きな力となり地域を明るい豊かな社会に導くでしょう。

【地域の希望に新たな火を灯す】
我々が住む「網走」は、オホーツク海に抱かれ、湖と森の美しい自然にかこまれた地域であります。豊かな自然の恵みにより農業や漁業、観光を中軸としたさまざまな産業で成り立っています。近年、都市部への人口流出による人口減少や少子高齢化など様々な問題があり、地域の衰退が顕在化している。東京一極集中により地域間格差は広がり、高齢化が進むことにより地域経済の歪みが生ずることとなり、地域の青年が都市部への流出という負のスパイラルに陥っている。また、新型コロナウィルス感染症の拡大により、地域経済に甚大な影響をもたらし、地域に住む人々が先の見えない不安を抱え生活しています。このような様々な問題を地域の課題としてとらえ、目を背けず、解決に向けて行動することが我々の使命であります。明るい豊かな社会の実現にむけ、今一度歴史や伝統、文化を踏まえた新たな魅力の発掘による地域への愛をより一層高める必要があると考えます。また、それによって地域が活性化し、明るい豊かな未来を市民一人ひとりが創造できるように導いていくことで未来に明確なビジョンを見据え、地域への希望を抱ける運動に取り組んでいきたい。しかしながら、我々がこの網走に希望を抱き豊かに感じているのだろうか。地域の中核を担う我々が責任をもって未来を描けていなければ持続可能な社会の実現にならない。希望溢れる網走を描くことにより明るい豊かな網走を共に創造していこう。
しっかりとした「網走らしさ」をもって地域の希望に新たな火を灯していこう。

【こどもたちの夢を育む青少年育成事業】
我々は網走という素晴らしい地域で、雄大な自然に囲まれ、多くの憧れや夢を抱き育んできました。しかし、少子高齢化、インターネットの普及などにより、地域コミュニティーとの関わりが減少傾向にあり、地域に対する想いは希薄化し、ひとの心と心の距離が離れています。網走JCは永きに亘り青少年育成事業を展開し、いつの時代も地域のこどもたちが夢や希望を抱けるために運動を行ってまいりました。地域の大切な宝物である青少年が次代のまちの未来を創造していく青年として成長していくことが、地域の明るい未来を創造するうえで重要な要素であり、我々の使命であると考えます。地域のこどもたちが、まちの未来を担う青年へと成長を遂げるためには、自らが「気づき・学び・行動する」ことができる生き抜く力と、地域への思いやりやまごころを抱ける心の育成が必要であります。そのためには、こどもたちが記憶に強く残る原体験を得ることによって生き抜く力を養い、さらに自ら創造した想いに挑戦し、地域を愛する心を育むことで、まちの課題に取り組み、未来の明るい豊かな社会を築く青年へと成長をしていくと確信し、会員が一つになり地域のこども達とともに邁進していこう。

「より良い変化をもたらす力を若者に与えるために発展・成長の機会を提供すること」

まちの未来を担うこどもたちに様々な機会を提供し、希望に満ち溢れた青少年の育成が我々の目指す「網走の明るい未来」の創造へと繋がっていく。
こどもたちが新たな自分を発見し成長できる機会を創ることが我々の使命である。

【地域に必要とされる人材の育成】
網走JCは1952年の創立以来永きに亘り「明るい豊かな社会」を実現するために地域に根差した運動を展開し続けてきました。我々もこの「明るい豊かな社会」の実現に向け、社会にある問題を解決に導くことができる人材をこの地域に輩出していく必要があります。地域を担うリーダーとしての資質を向上させ、運動の理念を広く地域に伝えて、まちの未来を牽引するリーダーであるという信頼される存在とならなければいけません。そのために、青年会議所の理念や目的を学び再認識し、JAYCEEとしてさらに成長していくことで、会員一人ひとりが自分自身に誇りをもった運動展開につながり、地域を明るい未来へと導いていくのです。我々は明るい豊かな社会を築くまちのリーダーであるとともに、地域の青年経済人であります。散在する地域の課題に向き合い、網走JCだからこそ出来る課題解決の方法を生み出す力を養おう。そして、2022年に創立70周年を迎えるにあたり先輩諸兄が築いてきた歴史を学び、青年会議所の存在意義を理解し、団体組織の可能性や魅力を、網走青年会議所を担っていく次の世代に繋いでいくことで、常しえな唯一無二の団体であるという気概をもって歩み続けよう。
まちの未来を牽引するリーダーとなる多くの人材を輩出し続け、同じ志をもつ仲間と自分自身を磨き上げより一層地域に必要とされる団体になると確信し、網走に無くてはならない存在であり続けよう。

【意識変革による会員拡大】
我々は「明るい豊かな社会」を築き上げるために日々青年会議所運動に取り組んでいます。「まちを、よくしたい」と思う地域のリーダーである青年経済人が多く集まり運動することで発信力を向上させ、大きな影響力となり我々の運動に共感を生む。

「1人では愚痴、10人集まれば声、100人集まれば力になる」

まちの課題解決に向け、一人でも多くの同志が必要です。そのためには、会員拡大は不可欠であります。近年、都市部への人口流出や少子高齢化による対象者の減少で組織の存続が危ぶまれているが、他の地域に目を向けると会員が減少しているLOMばかりではありません。どんな時代であろうと、どんな状況であろうと会員数を増やすことは不可能ではないのです。まずは、我々がまちのために真剣に話し合い事業を構築し実施している運動を広く周知してもらう必要があると考えます。そして、我々網走JCの魅力を伝え、運動に共感を得て、目の前の青年が「青年会議所」への入会を決意する。それこそが「市民意識変革」の第一歩であると確信しています。

「市民意識変革」が青年会議所運動の本質である。
目の前の青年の意識を変えることから取り組もう。

【ビジョン達成と網走青年会議所70周年に向けて】
「己に打ち克ち、行動するJAYCEE~希望溢れる網走の創造~」は持続可能な地域の実現にむけて2016年に策定された本年度までの中期ビジョンであります。我々は青年の英知と勇気と情熱をもって2017年からの5年間「希望溢れる網走の創造」というビジョン達成のため運動を推し進めてまいりました。2022年、網走JCは創立70周年を迎えるにあたり次の未来に進むために、永きに亘り受け継がれてきた歴史ある網走JCの運動を今一度学んだうえで、中期的なビジョンを指し示す必要があります。青年会議所運動をさらに大きく展開していくために、我々が目指す地域の未来像を見据え、これから先の我々のあるべき姿、これから進むべき道を、会員一丸となり討論していき、会員一人ひとりに行動指針を共有することで、「明るい豊かな社会の実現」という目的の達成を目指します。変化の激しい時代だからこそ、地域に根差した逞しい運動の方向性を示し、これからの我々が進むべき道標としていこう。

【本会・地区・他団体との連携】
網走JCは日本で28番目、北海道では4番目に設立された歴史と伝統のあるLOMである。北海道地区大会は札幌大会が開催されたのちに初めての地方開催が1955年に網走で開催されたのであります。歴史と伝統を重んじる我々が、さらにLOMの発信力、影響力を兼ね備えるために、地区協議会、他LOMとの関りを大切にし、様々な事業へ参加することで大きな成長へとつなげて欲しい。2021年は北海道地区協議会に新谷正樹君を会務担当副会長として輩出するにあたり、さらに地区協議会や他LOMとの交流が増え、LOMに多くの学びの機会を与えてくれるだろう。成長の機会をしっかり掴んでいこう。
また、網走市内の青年団体が「網走を楽しく活気あふれるまちとするため」に一つになり事業を行っている、網走青年団体連合会への協力も積極的に行ってきます。団体の垣根を超え、各団体の連携と連帯を図り、積極的な情報交換や相互理解を通じて、全市的なまちづくりを展開していきます。その他、様々なまちのイベントに参加することで、我々の存在感を高めていこう。

【防災】
2016年8月、北海道に連続して発生した台風により、十勝を始めとする各地に甚大な被害を与えました。また、2018年9月の北海道胆振東部地震の発生により北海道のほぼ全域でブラックアウトが起きたことにより、災害の少ない網走市においても、防災意識が高まる機会となりました。効率的かつ効果的に災害ボランティア活動の支援を行うとともに、平常時から連携・協力し、防災意識の高揚と地域防災力の向上を図ることを目的とした協定が網走市、社会福祉協議会、網走JCの三者で2019年に結ばれました。
市民の安心・安全なまちづくりを進めるうえで、網走青年会議所が様々なネットワークを生かし、災害時には率先した行動が必要であります。そのために、関係団体と地域とのつながりを強化し、日頃から常に備えておく意識を向上させ、市民一人ひとりの命と暮らしを守る一端を担おう。

【結びに】
理事長の職をお預かりする際に、
「自分らしくいけ」
「等身大でいいんだ」
そんな言葉を先輩にかけていただきました。

網走青年会議所には、一生涯を共にする仲間との出会いがあります。
網走青年会議所には、自己成長に繋がる修練に挑戦する多くの機会があります。
網走青年会議所には、培われた力を用いて地域社会に奉仕する喜びがあります。
そして、網走青年会議所には、地域を明るい豊かな社会に導く力があります。

まちの未来を仲間と共に描きながら、挑戦し続け、喜びを分かち合い、一生涯の友を得る。地域の未来像を見据え、課題解決に向けた正しい判断力、地域を思いやる心、人生を生き抜く力を兼ね備えた会員が、我々を育ててくれた地域に真剣に向き合い、その姿勢を次の世代へ伝えることにこそ2021年度の網走青年会議所運動であると考えます。

自分らしく、等身大でいい。
ただ、精一杯「背伸び」をして網走のために共に歩んでいこう。

網走青年会議所がこのまちにとって必要とされる組織であり続けるために、私を成長させてくれたすべての仲間や先輩への感謝の気持ちを忘れることなく、何事にも挑む勇気と決意をもって理事長の職を全うすることを誓います。会員の皆様の厚き友情と、先輩諸兄の変わらぬご指導ご鞭撻を心よりお願い申し上げ、私の所信とさせていただきます。